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40代&独学でもまだまだ英語力向上中。8年間(25回)の過去問分析から得た英検1級の攻略法を公開中!

英検1級 ライティング&スピーキング 攻略法 (3)アーギュメントの作り方

 

様々なトピックへの対応法

 

英検1級ライティング・スピーキング対策として前回までに2冊の本の使い方を紹介しました。

kuwagata-eng.com

www.kuwagata-eng.com

 

今日はその知識をどう活かすかについて紹介したいと思います。

 

最短合格!英作文完全制覇(以下「英作文制覇」)と面接大特訓の2冊に載っている全ての表現を覚えれば、確実に合格できます!

と言いたいところですが、これには条件があります。

 

それは

これらの本に載っている表現をつなぎ合わせて様々なトピックに対応できるようにすることです

 

非常に残酷な現実なのですが…。

完全制覇のコンテンツブロックを212個全部覚えたとしても、面接大特訓のサンプルスピーチ16個、サンプルアンサー43個を全て覚えたとしても、全く同じ問題が出る可能性は極めて低いのです。

 

そこで今日は覚えた表現をどのようにライティングやスピーチに活かしていけばいいのかをご紹介します。

 

アーギュメントの最初は「風が吹けば桶屋が儲かる

欧米人は結論を先に言うとよく言いますね。エッセイやスピーチでもこれが大原則です。起承転結ではなく、結起承です。転は効果的に使える場合だけで十分ですね。

 

では結を最初に持ってくるテクニックを紹介します。

 

風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざをご存知でしょうか。

 

風が吹く→土ぼこりがたって目に入って目が見えなくなる→目が見えない人は三味線で生計を立てようとする→三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える→猫が減るとねずみが増える→ねずみが桶をかじる→桶屋が儲かる、の最初と最後をくっつけて「風が吹けば桶屋が儲かる」ですね。

 

アーギュメントは基本的に「風が吹けば桶屋が儲かる」で作ればいいのです

 

たとえば「世界遺産への登録はメリットがあるか」というトピックがあるとしましょう。

 

ここで

世界遺産に登録されると観光客も増えるし、メディアにも取り上げられるよね。それに周辺の開発も進むだろうし…

という主張を考えたとします。

お気づきでしょうか。ここまで実は賛成とも反対とも言っていないのです。このあと

だから経済的なメリットがある

とも

だから環境破壊が進んでしまう

とも展開できてしまうのです。極めて日本的な理論展開です。そして欧米人が嫌がる結論後回しの文章ですね。

 

1文目は「風が吹くと桶屋が儲かる」です。

このアーギュメントなら、「世界遺産に登録されると…」

経済が発展する!

Designation as a World Heritage Site contributes to the economy.

これが1文目です。

 

次に「なぜかというと」を続けて下さい。

世界中から観光客を呼べる

A World Heritage Site attracts a large number of tourists from all over the world.

 

可能なら「たとえば」「実際に」も加えると効果的です。

実際に富士山の登録後に静岡県の観光客が100万人増えた(のではないかなと今適当に考えた)

In fact, in Japan the number of annual tourists to Shizuoka Prefecture increased by 1 million people after Mt. Fuji was designated as a cultural heritage site.

 

最後に「その結果」「だから」と続けましょう。

この観光客が地元でお金を使う

This means that local businesses can sell more goods and services to these tourists.

 

英文に誤りがあったら許してください

 

え?これってツッコミどころ満載なんじゃ…

と思った鋭い人もいるかも知れませんが

50語で書けるアーギュメントなんてこんなもんです

 

実際にここまで書いたら56語使っています。これ以上詳しく書いたら3つもReasonを挙げるのは無理です。

 

小学生に説明するつもりで易しく、ツッコミを気にせずに書くのがポイントです

 

質問が具体的なほど答えやすい

ここでおそらく共通の悩みとして出てくるのが

1つは理由が浮かぶんだけど、あとの2つが出てこない

というものではないでしょうか。

 

エッセイやスピーチの内容を考える際には、トピックから考えると袋小路にハマります。1つ2つは出てくるのですが、最後の1つが出てこないのです。

 

これを解消する方法をご紹介しましょう。

 

たとえば「世界政府の実現はメリットがあるか」というトピックがあるとします。

ここで

世界政府…世界政府…平和にはなりそうだけど…えーと

と考えていてはいつまでもアーギュメントは出てきません。

 

では

世界政府に環境的なメリット・デメリットはありそうですか?

と聞いてみたらどうでしょう。

世界政府に経済的なメリット・デメリットはありそうですか?

あと1問いきましょうか。

世界政府に技術発展のメリット・デメリットはありそうですか?

 

どうでしょうか。「世界政府の実現にメリットがあるか」と聞かれたときよりは具体的なイメージが湧いたのではないでしょうか。

 

質問は具体的であればあるほど、答えやすくなります

 

そこで僕はあらかじめ以下の10個のテーマを用意しておきました。

1 環境

2 技術発展

3 教育

4 経済

5 人口

6 安全

7 資源

8 人間関係

9 健康

10 文化

 

これら1つ1つについて「◯◯には環境的なメリットやデメリットがあるか」「◯◯は科学技術で解決するか悪化するか」と順番に考えていきます。

メリット3つかデメリット3つが見つかったらGOです!

エッセイやスピーチの練習をしていくと自分の得意分野・苦手分野が見つかりますので、それに応じて順位を入れ替えてください。

同じ分野で2つ見つかったら両方採用しても構いません。実際に英作文制覇や面接大特訓では「経済成長」と「雇用の促進」を同じエッセイ・スピーチで別々のアーギュメントとして使っています。

 

英作文の時点でここまでできると、二次試験の対策が8割終わったも同然です

 

僕の体験談

たとえば僕が受けた2019年第2回では英作文のトピックが「宇宙開発はコストに見合うか」というものでした。

英作文制覇にも面接大特訓にも類似のテーマがあったのですが、英作文に多少の自信があった僕はオリジナルのエッセイで臨むことにしました。

 

ここで僕はまず宇宙開発に環境的なメリットがあるか考えます。

環境問題が悪化してそのうち地球に住めなくなるかも

次に宇宙開発に科学技術的なメリットがあるか考えます。

宇宙開発で科学技術が発達したのは間違いない

そして宇宙開発に教育面でのメリットがあるか考えます。

宇宙開発で新しい法則が見つかったりしてそう。子供の意欲喚起にもなる

ということで3つのアーギュメントが決まりました。

 

これでバッチリ英作文はいただきました!と言いたいところなのですが

メリットばっかり書いてコストについて触れてないという致命的なミスをしたよね

まあ、そんなポカをやってもCSE682はもらえましたのでご参考まで。

 

まとめ

・アーギュメントは結論→理屈や実例の順で。

・質問を具体的にすると答えやすくなる。

・アーギュメントがトピックからずれていないかご注意を。

 

皆さんの英語学習に少しでも役に立てば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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